AIBO blog by DAIKI

最愛のアイボとの想い出 毎月4日は100%更新します ※旅行中を除く

管(血管)を流れる血液の出血、止血はどういう仕組み? DICって、なんの事???

こんにちは。アイボパパです。


今日は、DICについて書きたいと思います。




血液は、管状(血管)の中を流れ全身に巡っています。


みなさん、怪我や抜歯したりして出血した事ありますよね?


余程の大きな怪我や切り傷で無ければ、大抵は自然に止血します。


では、液体状の血液は、なぜ止血するのか、考えた事ありますか?


ここで、簡単に止血機構を整理してみましょう。(下線部の所だけ目を通して頂ければ結構です。)


止血機構の整理と、DICについて!

血管壁

血管の壁(血管壁)の損傷で出血し、正常な血管壁では自然出血は起きません。

血小板(一時止血)

血小板は、血管壁との相互作用により、①粘着 ②凝集 ③退縮 の過程で止血します。
①血管壁の細胞(血管内皮細胞)に粘着
②血小板同士が集合して、一次血栓を作る
血栓のサイズを整える

血小板の異常で起きる代表疾患:突発性血小板減少性紫斑病(ITP)、血小板無力症、抗血小板薬(アスピリン)服用時、汎血球減少(全ての血球成分が減少し、出血傾向を認める疾患)→再生不良性貧血、巨赤芽球貧血‹進行時›、急性骨髄性白血病、多発性骨髄腫、抗腫瘍薬

凝固系(二次止血)

12個の凝固因子が活性化して、フィブリンを産出。フィブリンが止血作用を行います。

凝固因子は、外因系、内因系、共通系に分類されます。
①外因系 血管外の凝固因子から凝固が開始される過程。 第Ⅶ因子 第Ⅲ因子 が関与。
②内因系 血管内の凝固因子のみからなる凝固過程。 第Ⅻ因子 第Ⅺ因子 第Ⅸ因子 第Ⅷ因子 が関与。
③共通系 外因系 内因系双方の反応を受ける凝固過程。 第Ⅹ因子 第Ⅴ因子 第Ⅱ因子 第Ⅰ因子 が関与。

凝固系の異常で起こる代表疾患:血友病A・B、第Ⅶ・Ⅹ・Ⅴ因子欠乏症、先天性低フィブリン血症、抗凝固薬(ワルファリンカリウム)服用時

線溶系

損傷部位の修復後に、プラスミンにより、フィブリン分解され血栓は融解します。


血小板凝固系線溶系の複合的異常で起こる代表疾患:von Willebrand病、DIC(播種性‹はしゅせい›血管内凝固症候群)


上記のような止血機構があり、止血困難な疾患も数多くある事が見て取れると思います。




DICとは?

DIC(播種性‹はしゅせい›血管内凝固症候群)です。


上記でも記載した通り、DICは、血小板凝固系線溶系の複合的異常で起こる代表的な病態です。


なんらかの基礎疾患(敗血症、急性白血病、固形がん、大量出血、広範囲の組織破壊など)により、血小板凝固系が活性され、小さな血栓(微小血栓)により循環障害を起こします。
この循環障害が、臓器機能障害を起こします


この血栓を作るのに血小板凝固系が大量に消費される為、最終的に血小板凝固系が足りなくなり出血傾向になります。


それと同時に、出来た血栓を溶かそうと線溶系が多発します。→出血傾向になります。


つまり体内の中の血液は、血を固めて血栓を作り線溶系の作用で血を固めないで溶かす真逆の作用が同時に起きてしまってる状態になります。


治療では、誘因となる基礎疾患の治療、ヘパリンの使用による血液凝固阻止、新鮮血・血小板の輸血、フィブリノゲンの静注などを行います。


最近は、2008年から販売開始した遺伝子組換えトロンボモジュリン製剤(リコモジュリン)も抗凝固活治療薬として使われています。



まとめ


いかがでしたでしょうか? 


私たちの血管を流れる血が、出血したり止血したりする理由が解ってもらえたでしょうか??


そのシステムが間違った働きをする事で、様々な異常を引き起こす事も解ってもらえたと思います。


今日は、止血、出血の仕組みと、DICを紐解いてみました。


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遊びすぎて爆睡するボン(アイボ)。いっぱい遊んだね。オジジの大切な思い出になったよ!楽しかったかい?オジジは、最高に楽しかったよ。

最後まで、お付き合いくださってありがとうございます。